【2025年回顧録④】大破した棚、人生初の「助けて」。それを乗り越えて出会えた最高の景色
2026年、初めての確定申告を終え、怒涛の2025年を振り返っています。
今回はその4回目。
2025年4月17日に開業届を出し、「安定よりも、自分の道を選ぶ」と決意してから駆け抜けた1年。今回は、その集大成となった11月1日のマルシェ当日と、そこから繋がった奇跡のような出来事について振り返ります。
■ 開幕2時間前の絶望と、人生初のSOS
開催3日前、私は3ヶ月間の執念を詰め込んだ段ボール箱を会場へ送り出しました。当日の朝は、ポータブル電源やSquareリーダーなどの貴重品を抱え、集合時間の午前9時に弁天町の会場へ。受付を済ませ、開始までの2時間で一人設営を始めようとしたその時、事件は起きました。
箱を開けると、ペットボトルカバーを並べるために自作した展示用の棚が、配送中の衝撃でバラバラに砕けていたのです。
「どうしよう……代わりがない」 真っ白になった頭で、アロンアルファを手に必死に直そうとしましたが、全くくっつきません。周囲の出店者がサクサクと設営を進める中、一人取り残された私は、パニックのあまり後から来る予定だった友人に「早く来て!!」と連絡してしまいました。人生でこんな言葉を友人にぶつけたのは、初めてのことでした。
その後、偶然目に入った白いガムテープで裏から固定し、なんとか復元に成功。友人も到着し、ギリギリでマルシェ開始に間に合わせることができました。
■ 1時間の距離を越えて。最初のお客様は?
マルシェが始まる前、私は不安を抱えながらも、知人への連絡やインスタでの宣伝を自分なりに続けていました。そんな中、最初のお客様として現れたのは、なんと前職で一緒に働いていた上司でした。
ご自宅から会場までは、1時間はかかる距離。わざわざ足を運んでくださったことに、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。しかも、私が糸選びからこだわって作ったスマホショルダーをお買い上げくださったのです。 とてもお似合いで、「自分が作ったものが誰かの生活に溶け込んでいく」という実感を、初めて肌で感じた瞬間でした。
自分が作ったものが、誰かの生活を豊かにできている。その実感を噛み締めていた私の元へ、その後も大切な人たちが次々と駆けつけてくれました。
■ 支えてくれる友人たちの温かさ
次に顔を出してくれたのは、以前から私の起業を応援してくれている友人でした。 「大丈夫? 疲れてない?」と、私の体調を気遣ってコーヒーとお菓子を差し入れしてくれただけでなく、なんと今後のハンドメイド作品の方向性についてコンサルティングまでしてくれたのです。一人で迷いながら進んでいた私にとって、客観的なアドバイスはどれほど心強かったことか。
続いて、同じハンドメイド作家の仲間も「頑張ってね!」と差し入れを持って立ち寄ってくれました。同じ「創る」苦しみと喜びを知る仲間からのエールは、一気に緊張をほぐしてくれました。
■ 忙しい合間を縫って届けてくれた、応援の気持ち
さらに驚いたのは、以前一緒に働いていた後輩の来場でした。 実は彼女、引っ越しの翌日という、自分自身のことで手一杯なはずのタイミング。それなのに「namiさんの初出店、絶対見に行きたくて!」と、時間を割いて来てくれたのです。 あまりに嬉しくて、売り物ではなく飾りとして制作した「ひよこの小物入れ」を、「今日は来てくれてありがとう」の気持ちを込めて引っ越し祝いも兼ねてお土産に渡しました。
■ 起業仲間との絆、そして主軸商品の旅立ち
そして最後に、私と同じように起業を目指し、切磋琢磨し合っている友人が来てくれました。 彼女は、私の主軸商品である「パンダのペットボトルカバー」を気に入って購入してくれました。4月の開業届提出 から、コツコツと編み続けてきたこのパンダが、信頼する友人の元へ旅立っていく。その光景は、作家として一つの区切りを迎えたような誇らしい気持ちにさせてくれました。
おまけとして、100均の糸で飾り用に作った「メンダコ」をとても気に入ってくださったのでその場でキーホルダーにしてプレゼントすると、とても喜んでくれました。
■ 2025年を振り返って:繋がりに生かされた1年
会場に来られなかった方からも、「行きたかったけど、ごめんね!」「応援してるよ!」とたくさんの連絡をいただきました。
2025年4月、「安定よりも、自分の道を選ぶ」と決めたあの日。 5月から6月、8月にかけて、国民健康保険料や住民税の手続きで何度も区役所に足を運び、お金の不安に震えていたあの日々。 年金の免除申請の結果を待ちながら、暗い部屋で編み棒を動かしていた3月。
そんな「しんどい」時期を乗り越えて、2026年2月の今、私はこうして確定申告を終え、たくさんの笑顔に囲まれた1年を振り返っています。
起業して10ヶ月。 私が手にしたのは「自由」だけではなく、「私を支えてくれる人たちとの、かけがえのない繋がり」でした。この温かい気持ちを胸に、2026年も一目一目、大切に編み進めていきたいと思います。

