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【2025年回顧録②】共感から生まれた「初受注」。友人とお互いの夢が重なった瞬間。

nami

2026年2月、寒さに震えながら確定申告を終え、ようやく心に余裕が生まれてきました。

改めて2025年の手帳をめくると、6月のページに記された「初受注」の文字が目に留まります。

それは、単なるビジネスの依頼ではなく、お互いの人生の歩みを分かち合う中で生まれた、とても温かな出来事でした。

■ 似た景色を見てきた二人

当時、私は高い国民健康保険料の支払いや住民税の通知に頭を抱え、区役所に何度も足を運んでいました。そんな「しんどい」時期に、以前から通っていた整体院を通じて知り合った女性と食事に行く機会がありました。

彼女は足療セラピストとして、得意の足浴やマッサージで開業されていました。

いわば起業については大先輩。とてもお優しく、起業してよちよち歩きの私にいろんなアドバイスをくださいました。

食事をしながら語り合う中で、彼女がかつて介護業界で働いていた時の葛藤を聞かせてくれました。

その話を聞きながら、私の心には公務員時代の記憶が鮮明に蘇ってきました。

公務員当時、私は難病患者支援に携わっており、現場で奮闘するケアマネさん、社協の職員さん、ヘルパーさんの苦労や献身的な姿を、誰よりも間近で見てきたからです。

立場は違えど、同じ「支援の現場」で人々の営みに触れ、悩み、そして「自分自身の道で誰かを幸せにしたい」と願って一歩を踏み出した者同士。

その共鳴が、知り合って間もなかった私たちを驚くほど繋いでくれました。

■ 「想い」を形にする、初めてのオーダー

そんな深い対話の終盤、彼女がふと打ち明けてくれたのが、活動しているウォーキングサークルのキャラクターのことでした。

「デザイナーさんに作ってもらった大切なキャラがいるんだけど、今はまだ絵の中にしかいないの。これを立体にして、一緒にウォーキングに連れていきたい。namiさんなら、形にしてくれるかな?」

かつて現場で人の想いに寄り添ってきた彼女が、今、新しく大切にしている仲間や夢。それを、私の30年の編み物の技術で応援できる。これほど嬉しいことはありませんでした。

■ 制作期間3週間。スマホの中の「うさぎちゃん」と向き合う日々

ありがたいことに「納期はいつでも良い」と言っていただき、私はじっくりとその子と向き合うことにしました。モデルとなったのは、愛らしい「うさぎちゃん」のキャラクターでした。

まず私がしたことは、いただいたイラストをスマホの待ち受けに設定することでした。毎日、四六時中その子を眺め、頭の中をキャラクターのイメージでいっぱいにして、立体になった時のフォルムを脳内で組み立てていきました。

■ 妥協のない試行錯誤:耳のラインと「丈夫さ」へのこだわり

うさぎちゃんの最大の特徴は、長く、そして先が少し広がっている耳でした。この独特の広がりを編み物でどう再現するか。編んでみては「何かが違う」とほどき、また一から編み直す……。納得がいくまで、何度も何度もこの工程を繰り返しました。

そして、作家としてどうしても譲れなかったこだわりが、

「手や足が自由に動く」ことです。

ウォーキングキャラクターなので、歩いている様子が伝わると愛らしさが増すと思ったのです。しかし、この欠点は”手足が何度も動かすと取れてしまう”リスクと隣り合わせであるということでした。

しかし、これを内側で糸で繋ぐという手法をとり、防御することにしました。

こうして、ポーズを変えて楽しめる柔軟性と、ウォーキングに連れ出しても取れない丈夫さを両立させたのです。

■ 私の手から、誰かの笑顔の輪の中へ

仕上げに、自慢の長い耳の邪魔にならないよう長めのボールチェーンを取り付け、心を込めてラッピングしてお渡ししました。

彼女は言葉にできないほど喜んでくださり、最近流行りの「推し活」用の透明ポーチに入れて、大切に持ち歩いてくださっていました。後日、「ウォーキングサークルの仲間もみんな喜んでくれたよ!」という報告をいただいた時は、作家としてこれ以上の幸せはないと感じました。

目の前にいる人に喜んでもらえる作品を届ける。私にとって忘れられない初受注作品となりました。依頼をくださった方に本当に感謝しています。

6月、高すぎる国保料や住民税の通知に震えていた私に、この経験は「私の技術は誰かの力になれる」という確かな自信をくれました。この小さな一歩が、8月からのマルシェに向けた大がかりな制作、そして11月の初出店という大きな挑戦へと私を突き動かしていくことになります。

ABOUT ME
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駆け出し起業日記ブロガー
namiです。 39歳で起業を決意。もちろん起業なんて初めてです。独身女性で起業で成功できるのか!?
会社(行政)を辞めてから起業していく過程をブログで書き記すことにしました。
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